展覧会概要

フランス国立図書館(BnF)を象徴するリシュリュー館は、 17世紀に創建されたマザラン宮などを起源とした歴史的建造物であり、創設以来300年ぶりの全館改修となる「リシュリュー・ルネサンス・プロジェクト」が進行しています。
大日本印刷(DNP)は 2016年の「地球儀・天球儀 3D デジタル化プロジェクト」に続き、本プロジェクトにアジア唯一の技術メセナパートナーとして参画しています。具体的には、1720年から40年代にかけて建設されたルイ15 世の蒐集(しゅうしゅう)室に由来し「貨幣・メダル・古代美術部」(MMA)に継承されているコレクションや、館内の歴史的空間に関するデジタルアーカイブをBnFと共同で進めており、このたび、パリでリニューアルオープンを控えた同館に先駆けて、新しい鑑賞体験を試みる展覧会を東京のDNP五反田ビルで開催いたします。

ガロ・ロマン期の神殿の遺跡から破壊や溶解を免れ、19世紀に発見された古代の銀製品のなかでも最も素晴らしい作品群のひとつと謳われる「ベルトゥヴィルの至宝」を含む6点の作品を起点に、その来歴や作品の背景をひもといていきます。会場では実物の作品が無い展示室でバーチャルに鑑賞したり、自由な視点でコレクションを俯瞰し、作品の関係性をたどることで思いがけない知識と出会うなど、DNP ミュージアムラボならではの体験をお楽しみいただきます。コレクションの由来をたどることは、フランスの歴史を考察すると同時に、世界の美術の歴史にふれ、また考古学という新しい学問がいかに進歩してきたかの理解を深める機会となるでしょう。

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