感覚をひらくイベント情報

  • 第1回
  • |
  • 第2回

※左_高木正勝/右_小林達雄

第2回

開催日時:2012年2月4日(土)トークショウ:14:30~16:00

『妄想で愉しむ儀式と伝承、そして音』
─目に見えないものとのかかわりについて─

 来世を信じた古代エジプト人。ルーヴル - DNPミュージアムラボ第8回展では、そんな彼らが来世での食事に困らないために作り上げた葬礼にまつわる展示を企画。約3000年かけて守り続けられた葬礼の背景には、儀式と伝承というキーワードが浮かび上がってきます。そこで第2回目となる「感覚をひらくイベント」では、この儀式と伝承というテーマを軸に、縄文考古学者の小林達雄さんと映像作家であり音楽家の高木正勝さんを迎え、古今東西の「見えないもの」の世界へと妄想を繰り広げてもらいました。

 トークは、縄文時代と今を生きる私たちを繋ぐものをテーマに、様々な視点で語られていきました。なかでも「祈る」という行為に代表されるように、人は何を心の拠り所にするのか?というテーマに対して、印象的な話題に。
「縄文人にとっての拠り所は、土器や土偶という存在でした。つまり土器や土偶には、縄文人の祈りや詩情が表現されていたというわけです。それを縄文人は制度にし、文化とすることで、納得する生き方をしてきた」。(小林)
「拠り所といえば、僕にも自分だけのおまじないがあります。夜寝る前に必ず“今すぐ○○○できた“って唱えて寝るんです。すると身体が勝手に準備してくれるみたいで、次の日は作り途中の音や映像が本当にできてしまうんです」(高木)
 その後も、高木さんが関心を抱く“オノマトペ”も、日本語特有であり、ルーツを辿れば自然もことばをもつとする縄文人的な思想から来ていることなど、教科書では知ることのできない、貴重なお話をたくさん伺いました。

小林達雄 Tatsuo Kobayashi

1937年新潟県生まれ。文化庁文化財調査官などを経て85年、國學院大學教授。縄文人の世界観から土器文様を読み解くなど従来にない視点から問題提起を続ける縄文研究の第一人者。新潟県立歴史博物館名誉館長。著書に『日本原始美術大系I 縄文土器』(講談社)『縄文文化の研究』全10巻(編著、雄山閣)『縄文土器大観』全4巻(編著、小学館)『縄文土器の研究』(小学館)『縄文人の世界』(朝日新聞社)などがある。

高木正勝 Masakatsu Takagi

映像作家/音楽家。CDやDVDのリリース、美術館での展覧会や世界各地でのコンサートなど、分野に限定されない多様な活動を展開している。オリジナル作品制作だけでなく、デヴィッド・シルヴィアンのワールドツアーへの参加、UAやYUKIのミュージック・ビデオの演出や、理化学研究所、Audi、NOKIAとの共同制作など、コラボレーション作品も多数。Newsweek日本版「世界が尊敬する日本人100人」の一人に選ばれる(2009)など、世界的な注目を集めるアーティスト。http://www.takagimasakatsu.com

※キーボード、アコーディオン_阿部海太郎/オーボエ_崎本絵里菜/ファゴット_中田小弥香

第1回

『妄想で聴く18世紀フランス音楽』

作曲家の阿部海太郎さんと編集者の菅原幸裕さんをお迎えし、18世紀当時のポピュラー音楽ともいえる「バロック音楽」をテーマにイベントは展開されました。主に、フランス宮廷内では日常におけるBGM的存在でもあったというバロック音楽の中で、クープランとラモーという作曲家を中心に、二人の独自の視点で曲のタイトル表現や作曲の特徴などを紹介する内容に。会場にお持ちいただいたたくさんの楽譜やタイトルを眺めながら、今でも斬新と思える創作の視点を探り、お話は自由に広がりました。また、古楽器(※)を含む編成での生演奏もあり、当時の晩餐会や宮中でこのような音楽が聴かれていたかもしれない、と妄想してしまうような楽しいイベントになりました。

阿部海太郎 Umitaro ABE

作曲家。これまでに、シアタープロダクツのファッションショーや、D-BROSの映像作品の音楽を制作。現在はコンサート活動の他、サウンドトラックの分野でも活動の幅を広げ、蜷川幸雄演出の舞台シェイクスピア作品、映画『ホノカアボーイ』、花王ソフィーナ・ボーテのCF音楽などを手がけている。

菅原幸裕 Yukihiro SUGAWARA

編集者、ライター。雑誌『エスクァイア日本版』に約15年間在籍。「ピアノ300年、音楽の真相」など、クラシック音楽に関する特集を複数担当した。また、エスクァイア日本版の傍ら、高級紳士靴の雑誌『LAST』を創刊する。現在は企業のPRとして書籍の刊行などに携わるほか、編集に関連する様々な活動を行っている。

ページ上部へ